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人生は夕方から楽しくなる。ン、ほんとかな?


by Go-in-Kyo-san
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鈴木章博士とBoys,be ambitious!

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ノーベル化学賞を受賞した鈴木博士と根岸博士の紙上対談の中で、鈴木博士は特許を取らなかったことについて、次のように述べている。「特許を取らなかったのは、僕自身の怠慢です。あのころは大学で特許を取ることはほとんどなかったし、申請するにも権利を維持するにもお金がかかる。でも、特許を取らなかったから広く使われるようになったのはその通り。社会に貢献できたのは、たまたまなんです。」

何が鈴木博士をして特許を取ることに対して怠慢にしたか?それは、私の勝手な推測だが、鈴木博士の心のどこかに、クラーク博士の「Boys,be ambitious!」があったのだと思う。Boys,be ambitious!に続く言葉は「Be ambitious not for money or selfish aggrandizement, not for that evanescent things which man call fame.Be ambitious for knowledge, righteousness, and for the uplift of your people.Be ambitious for the attainment of all that a man ought to be.」
これを私なりに日本語に訳してみると、「青年たちよ、大志を抱け! 金銭や利己的な権力、人々が名声と呼ぶはかないもののためではなく、知識、正しいこと、人々を向上させることのために大志を持ちなさい。人間としてあるべき全てのものを身に付けるよう大志を持ちなさい」。これは昨年ブログを書き始めた頃「クラーク博士の言葉と仏教」(2009.2.14)で紹介したことがある。北大生は全てとは言わないが、多かれ少なかれこの精神の影響は受けていると思う。

鈴木博士は菩薩の四つの利他行で言う布施(他人への施し)、利行(社会を益する行為)を実践されたのだと思う。
Commented by takarinn at 2010-10-12 09:27 x
この度のノーベル化学賞に北大OBの鈴木先生が受賞されたことは、北大OBでなくとも、道産子でしかも、北大の隣りの女子大OGとしては、とても嬉しいことでした。
その根底にクラーク博士のあの有名な「boys、be、ambitious!」に続くフレーズにご隠居さん名訳により、「人間としてあるべき全てのもの・・・」を知りました。
それが、鈴木先生の研究が製品化と結びつくにも拘らず「特許」申請などせず、今日に至ったことは先生の怠慢というより、高邁なクラーク精神に基づくのでは?とのご隠居さんのお考えには同感させられました。
そして、仏教の教えにと・・・

北海道絡みで単純に、鈴木先生のノーベル賞受賞を喜んでいましたが、OBご隠居さんによりもっと深く祝う気持になりました。本当におめでたいことでしたね。
Commented by うらら! at 2010-11-25 16:39 x
 初めまして。
当方のブログ訪問者の検索元をたどっていたら、同じような記事を載せられているのを発見し、感激して思わず書き込みしています。
 私は訳文しか知らなかったので、英語の原文を読ませていただき、うれしいです。
 
 拝見させていただいたところ、私の大先輩に当たられるようですね。でも、私は札幌出身ですので、どこかですれ違ったことがあるかもしれません。

私も「Boys,be ambitious!」を胸に日々すごしております。
よろしければブログをご訪問いただけるとうれしいです。
以後よろしくお願いいたします。
by go-in-kyo-san | 2010-10-10 10:18 | 北大 | Comments(2)